2009年2月に発売されたADFドキュメントスキャナ:PFU ScanSnap S1500 の製品レビューです。
同社のScanSnap fi-5110EOX2からの買い換えレビューも行っています。
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これ以前のトピックは「1ページ目」をご覧下さい。
ScanSnap S1500 は読み取り速度が大幅に向上し、300dpiまでは解像度に関係なく 片面20spm・両面40ppmの高速スキャンを実現しています。これはスーパーファイン(300dpi)での読み込み時、第2世代ScanSnapと比べて、なんと4倍速になっています。
ScanSnap fi-5110EOX2 (2005) | ScanSnap S1500 (2009) | |
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スキャンスピード(150dpi時) | 15枚/分 | 20枚/分 (1.3〜4倍速) |
スキャンスピード(200dpi時) | 10枚/分 | |
スキャンスピード(300dpi時) | 5枚/分 | |
スキャンスピード(600dpi時) | 0.5枚/分 | 5枚/分 (10倍速) |
消費電力 | 28W以下 (低電力モード時: 8W以下) |
35W以下 (スリープ時:4.5W以下) |
ちなみに、高速化のせいか全体の消費電力は、やや増加しています。しかし待機電力は逆に減っています。ScanSnap S1500 の電源を入れっぱなしにしていると、光源(CCFL)が約1秒ごとに点滅をはじめます。つけっぱなしにすると電力を食いますし、ランプの寿命が縮まってしまいます。逆に消してしまうと、スキャン開始時にウォームアップ(10秒ほど)が必要になってしまうため、点滅させるというのはナイスアイディアと言えるでしょう。
近日公開予定
【測定条件】
▲ 左:第2世代ScanSnap、右:ScanSnap S1500
※三菱ディスプレイ MITSUBISHI MDT243WGシリーズカタログより引用 © 三菱電機 2009
まずは、ScanSnapが不得意とする暗めの画像から。全体的に ScanSnap S1500 のほうが黒が締まっており、見た目がよいですが、どちらとも暗部の色が紫っぽくなってしまっています。また、原稿上部に光源の明かりが漏れて明るくなってしまう現象もそのままです。ただ、「画像が全体的に眠たいから"文字をくっきりさせる"オプションを使ったものの、今度は全体的に黒潰れしてしまい、どうしたものか・・・。」と悩む頻度は減りそうです。また、黒が落ちたおかげで白抜き文字は格段に見やすくなっています。
▲ 左:第2世代ScanSnap、右:ScanSnap S1500
※EPSON カラリオ・プリンタ総合カタログより引用 © セイコーエプソン 2009
次は比較的、紙が薄いカタログのスキャン比較です。やはり黒の締まりと色被りの改善が大きいです。特にマフラーのシャドー部にみられる青みが ScanSnap S1500 では見られず、より自然な発色になっています。裏移りの改善は見られません。ところで、旧ScanSnapは用紙サイズの判定が特定サイズに限られていたため、左辺に隙間ができてしまっていますが、ScanSnap S1500 はジャストサイズに切り取られるため、余白がほとんどない画像が得られます。逆に切り取られすぎてしまうという事も起きませんでした。
▲ 左:第2世代ScanSnap、右:ScanSnap S1500
※RICOH CX1カタログより引用 © RICOH 2009
次は逆に、紙が厚く、表面がざらざらしたマット調のカタログです。全体的に発色が大きく改善されています。また拡大してみてみると、ディティールの潰れ・ボケが軽減されています。その割にファイルサイズも大きく変わっていないので、これは素直に喜べる改善でしょう。
ScanSnap S1500 は従来機種と比べ、速度・画質の向上が図られました。速度の遅さはスキャンするときに我慢すれば良いだけですが、画質の悪さは「スキャンして捨てる」という習慣を実践している人にとっては大きな問題です。捨ててしまったソース(紙媒体)は二度と戻りません。私も ScanSnap S1500に買い換えて「あぁ。この画質がでるなら、この前捨てたあの原稿、読み直したかった・・・」とやや後悔しています。個人的に、古いScanSnapを使っている人へ「今すぐスキャンをやめて、S1500を買いに行け!」と言いたいくらいです。
さて、次のページでは、新しく追加された「グレー」モードの魅力をレビューしていきます。
これ以降のトピックは「3ページ目」をご覧下さい。
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