さてさて、どといたキャプチャを早速セッティング。ハードウェアのセッティングは至って簡単で、まず前章で紹介したスタンドとゴム足をとりつけて、電源ケーブルをつなぎ、アンテナケーブルをつなぎ、FireWireケーブルをつないだらもうセッティングは完了。
ちなみにキャプチャ背面にディップスイッチがあり、音声の32KHz/48KHz切り替え(48KHzがデフォルト)、LookedAudio(音声と映像を同期させずれないようにする機能)のオン/オフ(オンがデフォルト)の切り替えができるようになっていますが、とりあえずデフォルトのままでよさそうです。
つぎにソフトウェアのインストール。付属のCD-ROMにはI.O.DATA製の各ソフトと、ユーザーリードシステムズ(Ulead)のCMカットソフト「Ulead VideoTrimmer」がサービス品として収録されています。まずはI.O.DATAの基本ソフトをいれます。CDからセットアップを行いたいところですが、I.O.DATAのウェブサイトに最新版があがっていますのでそちらを落としてインストールするのが無難だと思います。→ドライバダウンロードページ(2004/10/1現在 Ver.2.03)
インストールが完了すると、Channel Commander、Channel Manager、DigitalTV Recorder、MergeUtilという4つのソフトウェアがインストールされています。
さてそれではソフトウェアのセッティング進みます。インストール後再起動すれば自動的に左のようなの画面が出るはずです。出ない場合はDigitalTV Recorderを起動して「制御」メニューから「プリセット設定」を選びましょう。
まず手っ取り早く、住んでいる地域を選択してロードしてしまうのがいいでしょう。CATVを経由していたり、団地で特別なチャンネル構成になっている場合は手作業で設定します。
左上のプリセットからすんでいる地域を選べば自動的にチャンネル設定を行ってくれます。CATVを経由していたり、団地などの集合住宅で特別なチャンネル構成になっている場合は手作業で設定します。また、「スキャン開始」ボタンを押すとGV-1394TV/M2が受信できるチャンネルをすべてスキャンし、どのチャンネルを見られるか調べることが出来ます。もしかしたらいままでみられないと思っていた放送局を発見できるかもしれません。最高24チャンネルを登録することが出来ます。
これでとりあえずのセットアップは終了です。次は細かいセットアップに入りましょう。
チャンネルを切り替えるための専用ソフトです。Movieなどのソフトでこのキャプチャを利用するときに使用します。操作画面はDigitalTV Recorderのコントロールウィンドウと同じです。
予約録画(留守録)を担当するソフトです。このソフトに番組を登録しておけば指定時間に自動的に録画してくれます。iEPGに対応しているので登録作業が楽ですし確実です。またMacOS X付属のMail.appと連動してE-メールで録画予約をすることもできる優れものです。
予約録画機能を使いたい人は、常にこのChannel Managerを起動しておかなくてはいけないので、起動項目に入れておくことをおすすめします。
実際に録画するためのソフト。TVをみたり、録画したりするにはこのソフトを使います。キャプチャの電源を入れていないと起動してくれないので注意してください。
画質の設定や、記録形式の設定、チャンネル設定もこのソフトで行います。
ムービーファイル同士を統合するソフトのようです。サービスで付属しているUleadの「Ulead VideoTrimmer」の機能も、このMergeUtilの機能もQuickTimePlayer(PRO)があれば簡単にできますし、はるかに高速なのでこのソフトの解説はしません。そもそも使ったことないし。
このソフトは名前の通り録画をするソフトですが、録画したムービーをみるプレーヤーとしても機能する(プレビュー機能)けれど、QuickTime Playerでみた方が手っ取り早いです。
プレビュー画面左下のボタンをみていくと、左から「録画ボタン」「スナップショットボタン」「画面サイズ変更」「コントロールウィンドウを出す/隠す」「録画モード切り替え」「プレビューモードに切り替え」となっています。
プレビューはソース(720×480)・リサイズ(640×480)・ハーフ(360×240)の3種類でみることができます。
コントロールウィンドウはメインウィンドウの下にでている選局をしたり、音量を調整したり、画質の調整を行うためのウィンドウです。
まずアクションパネルから説明します。
録画に関する設定をする。
記録方式は、DVストリーム形式(.mov DVフォーマット)、iMovieクリップ形式(.dv)、QuickTime 形式(.mov DV形式以外) の3種類があります。
・フレーム落ち発生時中断:DVストリーム形式で記録しているときに有効で、ドロップフレームが発生した場合、つまりいわゆる"コマ落ち"が発生したときに録画を中断する。めちゃくちゃ気を使ってビデオキャプチャーしたいときにチェックするとよいみたい。TV録画中は止まると困るのでオフにしておこうw
・録画時のプレビューを重視:QuickTime形式記録時に有効で、記録よりもプレビューの描写にCPUパワーを優先的に使う。そんな切羽詰まった状況ならリアルタイムエンコードなんてするなよっ!w
保存場所や保存ファイルに関する設定を行う
ちなみに自動生成では、例えば2004年1月1日 12:34:56に録画したファイルは「040101_123456.mov」のようになります。
スナップショットに関する設定を行います。
スナップショットをとれるのはいいけど、ボタンを押すタイミングが難しいですし、インターレースの関係でくし状のノイズが乗る場合があります。高画質でちゃんとしたスクリーンショットをとりたいときは次章で説明するQuickTimePlayerを使った方法をおすすめします。
プレビューの表示のON/OFF、表示のクオリティーを設定する。
プレビューの画質は高画質・標準・高速の3種類が選べる。さらにインターレース除去のON/OFFが切り替えられる。インターレース除去を行うとよりCPUパワーを使うようです。1.25GHz G4の環境では、高画質+インターレース除去にしてもある程度スムーズな再生ができます。
また視聴中と録画中のプレビュー画質は変更できるので、CPUパワー不足によるコマ落ちが心配な人は、録画時の画質を高速にするか表示しないように設定するとよいです。僕の環境では、プレビューを行いながら録画するとCPUを100%ロードするが、プレビューを行わないと70〜80%で安定する。ちょっぴり安心だ。
おそらくG5であればこのような心配は全く無用だと思います(いいなー)
OSD表示というのはよくTVでチャンネルを切り替えたり、音量をかえたりするとでてくる緑色の表示のことだ。めちゃくちゃやすっぽい表示がなかなかいい雰囲気だw →こんな感じ
ここでチャンネルや音量、映像/音声の切り替えを行う。映像はTV/ビデオ(コンポジット)/ビデオ(S端子)の3種類を切り替えられる。音声は二重音声放送の場合、主/副/主+副の切り替えができる(おなじみですね)
Channel Commanderではこのコントロールウィンドウだけがでてきます。
またノイズに関しては、アンテナケーブルや配線方法などに工夫がいります。 Capty!TVのときも画質を向上するために2年近く試行錯誤しました。気長にやっていきましょう。
まずはハードウェアから。なんせTV放送ってのは(いまのところ)アナログですから、ちょっとした工夫で画質はグッとあがるものですし、ちょっとした要素でとんでもない絵になってしまったりします。まずは「高級馬鹿炸裂」ということで24Kメッキ端子+Wノイズシールドを搭載したず太いアンテナケーブルに交換。すると予想に反して見違えるほど画質が向上!すばらしい!!というかビックリ!
付属ケーブルと高級ケーブルですからその品質の差はありますが、コンピューター関係のデバイスがごちゃごちゃある環境ではシールド付きのケーブルはかなり効果があるようです。同軸ケーブルというのはもともと外部からのノイズに強くできていますが一工夫してみるのもよいと思います。
またノイズといえば、アンテナコードのコネクタ部分にも注意してください。自分でドライバーを使って作れるコネクタはそこからノイズが入ってしまうので市販のF型プラグのものを使うことをおすすめします。
ささ、つぎはいよいよソフトウェアの設定。GV-1394TV/M2は大量の高画質化回路を持っているせいか、Capty!TVより設定項目がめちゃくちゃ多い。少ないより多い方がいいよね。あとこの設定もタブごとにきちんと整頓されていて見やすい。
画質の設定は、全チャンネル統一設定と、チャンネル個別設定ができる。最初にすべてのチャンネルを対象に調整して、あとから個別に調整していくのがいいと思います。また「上級設定を許可する」という項目がありますがこれにチェックするとより全機能が使えるようになるのでチェックしましょう。
ここはだいたいの家庭はONにしておくことをおすすめします。「いやうちにはゴーストなんて全くおこっていない!!」って人はOFFにしてもかまいません。OFFにしておくとゴースト除去はしないが信号の補正は行われます。信号に何も手を加えたくなければ「スルー出力」を選びます。
前ゴーストの処理範囲を「-2.6μsまで」に設定するとより強力にゴーストを除去しますが、逆にそれによる新たなノイズ(孫ゴースト)が発生する場合もあるので、よっぽどひどくないない場合はデフォルト(-1μs)がいいでしょう。
電波信号にゴースト除去用信号(GCR信号)を発見すると「ゴースト低減処理中」というメッセージが表示されます。されない場合はリスタートを何度か押してみよう。それでもダメな場合は、残念ながらアンテナが原因みたいです。一軒家ならGR対応のアンテナに取り替えるのもいいかもしれません。
高画質化回路の大御所、3D Y/C分離回路と、3D NRの設定です。
第2章で話した通りこの2つの機能が同時に使えるのはとてもめずらしいため、ガッシガシ使っていきましょう。
僕の環境ですとやっぱりノイズが気になりますし、録画したものはほとんどMPEG4に小さく圧縮して保管するのでノイズは少ない方がいい(ノイズが少ない方が圧縮率があがる)ので、3D NRの強度は最大にしました。ノイズは完璧にはとれませんが、アニメなどのベタな絵をみるとその差はハッキリとわかります。
動き検出は、自動以外にすると3D Y/C分離の動作に支障を来すので「自動検出」にしておきましょう。
やはり高画質化回路の代表と言われているだけあって、3D Y/C分離回路があるとないとではかなり違います。特に細かい模様や文字が虹色ににじむ現象が激減して美しい画像になります。すばらしい!!
さて、一番苦労した画質調整です。まずデフォルトでは画像がボケていたのでシャープネスをあげて、輪郭強調・垂直輪郭補正もかけています。→追加:2D NRを最強にしているため、画像がぼけるようです。バランスを考えて調整してみるのも良いと思います。
あと、色がショボショボに薄かったので色の濃さ(彩度)をガシガシあげました。(個人的に多少下品でも鮮やかな映像のほうが好きっていうのもあって・・・)
全体的に暗かったのですがこれはあとからでてくるゲイン調整でなおします。
疑似10bit出力というのは、8bitで処理する映像を10bitにコンバートして美しくなめらかな映像にする機能だそうです。まあ16bitの音声データを24bitでA/D、D/A変換するのとにたようなものですね。たぶん。
位置調整です。特にいじる必要はないでしょう。僕の場合はエンコードするときに四隅をCrop(カット)してしまいますし、テレビでみる場合はTVセーフゾーンの関係でどうせ関係ないです。
ここも重要な設定です。 AGCはオートゲインコントロールといい、明るさを自動で調整してくれる機能です。スライダーで自動で調整する範囲を指定できます。ACLはよくわからないのですが、おそらくコントラストの自動調整機能とだと思います。
黒伸張補正は暗い部分がグレーになってしまったりする現象を自動に補正してくれます。動作点はどのへんから「暗い部分」として処理するかを設定でき、補正量はその名の通り補正する強さを設定できます。
白ピーク補正は、黒伸張補正の「明るい」版で明るい部分がすべて白くなってしまうのを補正してくれます。
この2つの機能を利用すれば明るい部分は真っ白、くらい部分は真っ黒と引き締まった映像にすることができます。僕はビデオカメラをもっていませんが、設定ミスで霧が張ったみたいになってしまった映像もこの機能で補正できるのではないでしょうか。
これも位置調整と同様、別にいじらなくてもいいと思います。
TVチューナーの微妙なチューニングを行えます。通常は0でいいのですが、少しいじってみて最良のチューニングを見つけてみるのもいいかもしれません。