myLife with MacBook Pro の「WUXGA対応ディスプレイ選び」のなかで最も注目されているディスプレイ
MITSUBISHI RDT261WH に関する情報があまりに多く、錯綜しているためこの専用ページに掲載していきます
このページでは、MITSUBISHI RDT261WH や、NEC MultiSync LCD2690WUXi に搭載されている、LGの新パネル「H-IPS LM260WU1」の色域について、メーカー提供のデータを画像化し見比べてみようというものです。画像は、Mac OS X に標準で付いている「 ColorSync ユーティリティ」を使用しました。比較対象として、sRGB空間を最も正確に再現でき、メーカーの測定値にも信憑性があると思われる EIZO FlexScan S2411W のデータも用意しました。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1( RDT261WH , LCD2690WUXi )
やはり緑が非常に伸びています。ブルーがやや弱め?(詳しくは後述)
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
思わずほくそ笑んでしまうほど 赤〜緑 にかけての色域が広いです。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
ブルーはやや不得意のようですが、輝度を稼いでいるのは評価できます。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
やっぱり赤が広い。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
こうしてみると赤もめちゃくちゃ広いですね。ちなみに、当たり前ですが右図のほうが色が薄いのは別に「濃い色がでない」わけではなく、明るい色でも鮮やかに表現できることを意味しています。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
恐ろしいほど伸びてます・・・。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
これを見てしまうと、ちょっと sRGB がヘボに思えてきてしまいます...。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
ブルーも十分広い。グリーンも非常に広く、遂に美しいエメラルドグリーンを表現できるようになりました。
EIZO S2411W
LG H-IPS LM260WU1 ( RDT261WH , LCD2690WUXi )
どうやら低輝度のブルーが弱いみたいですね。これが Yxy プロットだとブルーが伸びてない原因なんでしょうか?
それでは、EIZO や DELL が採用するサムスンの S-PVAパネルと、MITSUBISHI や NEC が採用する LG Display のH-IPSパネル(S-IPSパネル)を重ねて比べてみましょう。以下の図は、EIZO S2411W をカラーで、NEC LCD2690WUXi を白色でプロットしたものです。つまりカラフルな部分では S2411W、白の部分は LCD2690WUXi がより多くの情報を表示できることを示しています。
AdobeRGB と聞くと、 XY図の見た目からどうしても「緑だけ広い」というイメージを抱きがちですが、強烈で情熱的な「赤」が出せることも大きな魅力です。とくに H-IPSパネルは赤に非常に強く AdobeRGBのレッドを完全にカバーしています。一方レッド方面の青がやや弱く、深い紫はやや不得意のようですがその差はわずかです。
やはりブルーがやや苦手。ブルーもグリーン側に傾いているため、一部のグリーンを出せないようです。そして特筆すべきはやはり赤で、その非常に高い色純度と輝度に驚かされます。
広い色域、AdobeRGB と聞けば思い浮かぶディスプレイに、サムスンの AdobeRGB対応カラーマネージメントモニタ「SyncMaster XL20」 があります。 XL20 は、バックライトにLEDを採用し、NTSC比114%という極めて広い色域を持ち AdobeRGBへの正式対応を大きくうたっています。
しかし、フランスのハードウェアレビュー・比較サイト「Hardware.fr」の「Samsung XL20 : leur 1er LCD LED」という記事に非常に興味深いデータを見つけました。この記事の3ページ目に、XL20 と、NEC LCD2690WUXi の色域に関するデータが載っていますが、Hardware.fr による測定結果では XL20 のブルーが sRGBをカバーしていないようです。さらに XL20 はブルーが弱いと言われた H-IPS広色域パネルよりも劣っているという結果になっています。