myLife with MacBook Pro - Tips of using Apple Computer MacBook Pro.

Apple Computer の歴史においてもっとも大きな転機となった Intel プロセッサへの移行、
その記念すべき最初のマックである「 MacBook Pro 」に関連する よろず話を、つれづれなるままに不定期更新してます。
ふつうこういうのってブログでやるべきなんだろうけどね・・・。

IntelMac での ハードウェア・ソフトウェア 動作情報は姉妹記事 "Do you run on Intel Mac ?" でご覧ください。

■ About my MacBook Pro

■ キーボードカバーについて

 キーボードカバーは一番の目的として「コーヒーをこぼしてしまっても大丈夫」などという用途がありますが、ラップトップコンピュータの場合、キーボードを守っても内部に入り込んでどっちにしろ故障は避けられません。しかしこのメリットを受けられなくてもキーボードカバーを利用する価値は十分にあると考えます。

 ここで問題なのが、標準の JIS配列キーボード ならば様々なメーカーから専用のカバーが発売されていますが、US配列のカバーは存在しません。よってデコボコがない汎用キーボード保護シートを利用することになります。

このページを読んでくれた方から、MacBook / MacBook Pro の USキーボード用のカバーが国内で販売されているという情報をいただきました。これは iPod用の高品質なシリコンケースで有名な iSkin社の「iSkin ProTouch U.S. Keyboard Protector for MacBook / MacBook Pro」という商品で、海外のアップル・マック関連グッズの販売に力を入れている 2006.10.6 から MacPerfect International にて 2980円 で販売されていました。 この場を借りて情報提供者の none さんに感謝します。同氏によると耐久性も高くたいへんおすすめだそうです。 私もさっそく買ってみることにします。買ったらレビューします。

iSkin ProTouch for MacBook/MacBook Proは、MacBookおよびMacBook Proのキーボードをほこりやちり、食べ物、各種の汚れ、摩耗から保護するプロテクターです。(U.S.キーボードに対応)iSkin ProTouchは、 一般によくあるキーボードカバーとは異なり、高品質なシリコン素材、使用の際にキータッチ感を損ねない、最適な厚みを持たせています。精巧にデザインされた形状は、各キーにフィットし、通常のタイピング感覚を損ねることはありません。また、シリコンが白濁化することもなく、長くキーボードを保護し、万一のアクシデントの際にも安心です。

MacPerfect Internatinal / iSkin ProTouch U.S. Keyboard Protector for MacBook / MacBook Pron 紹介ページより

USキーボード用カバーが見つかり、不要になってしまいましたが、消すのもなんなので汎用キーボードカバーの比較は残しておきます。

● 汎用キーボードカバーの比較

● エレコム ピタッとシート(ノートタイプ)

 

 一番最初に私が買ったのは、1000円で買えるもっとも安価なこのエレコムの保護シートでした。メーカーでは「高強度とソフト感を併せ持つ新素材、シリコン変性熱可塑性ポリウレタンエラストマーを採用」とうたっていますが、逆に悪いとこ取りで、ソフト感がなく耐久性がない製品に仕上がっている。素材は分厚く固いのでキーが押しづらい。さらに密着度が悪くすぐはがれてしまう。その上、買ってその日のうちによく押す シフトキー や コマンドキー の周辺にゆがみ(素材が伸びてヨレヨレになってしまう)が出てきてしまいました。そのうちセロハンテープで四隅を留めたりとみすぼらしい対策を講じるも、わずか一週間でゴミとなってしまった。安物買いの銭失いということでしょうか・・・。

 上記の写真は買って一週間たったエレコムのカバーです。極薄のシリコンシートというよりは、ビニール傘のビニールのよう・・・。また手が触れるトラックパッドの周辺がヨレヨレになっているのがお分かりになるはず。

● サンワサプライ ノートマルチカバー (シリコン)

 

 次にチャレンジしたのが、エレコムの倍近い価格のサンワサプライ製シートです。このシートはあまりにも薄く、また接着力が強いためシート両面にはくり紙がついています。これをはがす順番を間違えると大惨事になるので、くれぐれも注意してください。まず接着面側の薄いはく離紙をはがして、キーボードに貼り付け、その後分厚いはく離紙をはがします。

 シートはとにかく接着力・密着力が強く、本当に極薄です。透明度も高く、離れてみるとカバーを付けていることさえわからないほどです。キーも大変打ちやすく、エレコムのとはまるで違います。キーボードを押さえつけて左右に力を加えてもシートは全く動きません。検証動画( H.264 MPEG4 ) をご用意しましたのでご覧ください。結局このシートは3ヶ月後にコマンドキー部分が破れお釈迦になりましたが、気に入ったのでまた同じ物を購入しました。あくまで消耗品と考えるのが妥当だと思います。 ちなみに MacBook Pro でこのシートをそのまま利用するとトラックパッドに1cmほど被ってしまうので、少しだけカットしています。また、サイドにはみ出した部分はスピーカーの音を遮断してしまうので、内蔵スピーカーで音楽を聴いている方はカットしても良いと思います。(お世辞にもリスニングを楽しめるスピーカーとは言えませんが・・・w) Link: サンワサプライキーボードカバー + MacBook Pro 高解像度画像 ( JPEG )

● サンワサプライ ノートマルチカバー (シリコン)

 サンワサプライのキーボードカバーには 2種類の素材があって、ひとつはシリコン、もう一つはポリウレタン とのこと。メーカーによると

とのことなので、個人的にシリコン製を愛用している次第です。好き嫌いもあるでしょうから、ぜひ使い比べてみてください。 それにしても、エレコム、サンワサプライ、ロアス なんてどこも変わらないと思ってたけど、案外違うものなんですね。(あとで調べてみたらエレコムのサプライ品の低品質さは有名らしいですね)

■ 熱対策 MacBook Pro の冷却法

Comming soooon.

■ MacBook と MacBook Pro の違い・選び方

 MacBook の発売で割高感が出てしまった MacBook Pro 。MBPを買って後悔した人、その価格差分の価値を見いだしている人、これから買うに当たって悩んでいる人、いろいろな考えがありますが、2つのブランドの違いをおさらいしておきましょう。

MacBook と MacBook Pro の比較( 2006年11月モデル )
  MacBook Black MBP 15.4" 2.16GHz MBP 15.4" 2.33GHz MacBook Pro 17" 旧 MBP 15.4" 2.16GHz
価格(2GB RAM,160GB HDD) 214k円 284k円 322k円 350k円 n/a
価格差 (基準) +70,000円 +107,950円 +135,350円 n/a
CPU Core 2 Duo 2GHz Core 2 Duo 2.16GHz Core 2 Duo 2.33GHz Core Duo 2.16GHz
ディスプレイサイズ 13インチ 15.4インチ 17インチ 新型と同じ
ディスプレイ解像度 1280 x 800 px 1440 x 950 px 1680 x 1050 px 新型と同じ
ディスプレイピクセル総数 1024Kpx. 1296Kpx. (127%) 1764Kpx. (172%) 新型と同じ
ノングレア液晶 選択可能 ×
ディスプレイ品質 どっこいどっこい
GPU GMA950 内蔵 Mobility Radeon X1600
グラフィックRAM メインメモリ共有 128MB 256MB
Dual Link DVI ×
外部モニタ接続時アダプタ不要 × ○ ( DVI-I )( D-Sub 15pin 変換アダプタも同梱 )
最大メモリ容量 2GB 3GB ( 150% ) 2GB ※
高速HDD BTO × ×
FireWire 800 × ×
ExpressCard/34 ×
筐体素材 ポリカーボネート アルミニウム (酸化皮膜処理)
バッテリ駆動時間 6時間 5時間 ( - 12% ) 5.5時間 ( - 9% ) 新型と同じ
バックライトキーボード ×
重量 2.36kg 2.54kg ( +180g ) 3.08kg ( + 720g ) 新型と同じ

※ 新MBP、旧MBPともチップセットが同じため、非公式ながら旧型でもメモリを3GB搭載できる可能性があります。→報告待ち

MBとMBPの最も大きい違いはグラフィック周りです。

● グレア液晶ディスプレイを許せるか否か

 液晶ディスプレイの大きさはもとより、MacBookはすべてグレア液晶(別名 光沢タイプ液晶、通称 ツルピカ液晶)です。もともと液晶ディスプレイ(ノングレア液晶)はディスプレイ表面に微少な凹凸を付けることにより光の好ましくない反射を防止してきました。しかしグレア液晶はその常識を破り真っ平らなため光沢を持っている、つまり光を反射しています。そのため自分の顔や、天井照明、日光などが写りこみ、ディスプレイの一部が見えなくなることがしばしば発生します。しかしコントラストが高く、一見高画質にも見えるので、Windowsを使用する初心者〜ローエンドユーザーの間で普及しました。 Windowsからのスイッチを強く意識した MacBook は、Windowsユーザーの好みに配慮しグレア液晶パネルを採用したと見られていますが、上記の理由からこれを歓迎しないユーザーもたくさん存在します。さらに宜しくないのが、市販されている光沢液晶ディスプレイは、光の反射を防ぐ表面処理(ARコート)を施してあるのですが、MacBook はおそらく(コスト面の関係から) 表面処理がチープで非常に下品な光沢を放っています。 よって、グレア液晶がどうしても嫌な人はMBPを選ばざるを得ないという状況です。ですがMBは外部接続ディスプレイをサポートしているため、家では外部ディスプレイ、モバイル時のみ内蔵ディスプレイを使うという「簡易液晶とバッテリーがついた Mac mini 風スタイル」と思えば価値が十分見いだせるでしょう。また、そもそも MacBook Pro の液晶ディスプレイの品質も MacBook をけなせるほどよくありません。

 MacBook Pro のディスプレイは、TN方式を採用しています。 よって上下左右すべての方向に対して視野角が狭く、わずかにディスプレイと角度を付けただけで色味や明るさが変化してしまいます。ただほとんどのラップトップコンピュータはTNパネルなので仕方ないでしょう。ただMBPのディスプレイは深い(濃い、鮮やかな)色はでませんが、色が転ぶ(本来の色と違う色が表示されてしまうこと。ex.ピンク→薄紫)ことはありません。そのへんは一応「プロ」を意識したのでしょうか。しかし前途の通り彩度が低いので、MBPでちょうど良いように写真やイラストを制作すると、ほかのマシンや CRT で見たときに原色ギトギト・ケバケバの画像になってしまいます・・・。

MBP LCD
▲ Eye-One Display 2 で測定した MacBook Pro 15.4インチ 液晶ディスプレイの特性 ガンマカーブがめちゃくちゃ。色域も非常に狭い(ラップトップなので仕方ない)

● 内蔵グラフィックで事足りるか否か

 そして MacBook はGPU(グラフィック描写を担当するプロセッサ)が GMA950 とよばれるチップセット内蔵のものが使用されています。GPUが使用するグラフィックメモリは、メインメモリと共有となっていて、OSが自動で動的にグラフィックメモリを割り当てています。ですから、メインメモリを2GB積んでいてもそれをすべてシステムメモリとして使うことができません。また、GMA950 はホビーユースには十分な能力を持っていますが以下の用途がある場合、能力不足が予想されます。

各Macのグラフィック処理能力
▲ 各Macのグラフィック処理能力

● 拡張機能 や 高速インターフェースは必要ないか

 2番目の大きな違いはインターフェースです。MacBook Pro には、MacBook にはない、FireWire 800 ( IEEE 1394b ) と ExpressCard/34 スロットが搭載されています。ラップトップコンピュータに搭載された 2.5インチハードドライブは低速かつ低容量なため、外付けHDを接続して使用するケースがよくあります。このとき USB2.0接続で34MB/sec.、FireWire 400で42M/sec.程度しかでず内蔵HDより遅くなってしまいます。ですから速度が求められる作業には FireWire 800 またはそれより早いインターフェースが必要不可欠になります。

 さらに重要なのが ExpressCard/34 スロットです。これは PCIの次世代版である PCI Express のモバイル版です。 すでにメモリーカードリーダ、eSATAインターフェースカード、携帯電話通信カード、FireWire 800インターフェースカード(初代 MBP向け) などがリリースされています。拡張カードスロットの有無はコンピューターの寿命を大幅に左右します。旧型の Power Mac に、USB2.0カードや、FireWire 800カード、Serial SATA カード、Gigabit Ethernetカード (NIC) などをインストールして新しい技術に対応してきたユーザーや、PowerBook シリーズでPCカードを使用してきたユーザーは特にその重要性がわかっていると思います。

 また、物理メモリは、MacBook Pro は MacBook の1.5倍の容量を搭載できます。ちなみに MacBook Pro のメモリ最大容量が中途半端な3GBになっているのは、チップセット(ロジックボード)に32bit時代のものを使用しているためアドレス空間が4GBに制限されます。さらにそのうち1GBは ビデオメモリなどの他のリソースに割り当てられているため、残り3GB分までしか利用できません。

● まとめ?

 ほかにもキーボードの違いや、バックライトキーボードの有無、ボディー材質の違いなど細かい差異はありますが、あとは好みや用途、使用スタイル、お財布との相談になると思います。また現状の MacBook Pro のスペックに満足できない人は MacBook を「つなぎ」として買うのもありだと思います。(CPUの処理能力はほとんど変わりませんし) 個人的な意見としては、MacBook Pro を鞄に入れて毎日電車で通勤、通学するというのはやや無理があると思います。それは大きさ、重量(2GHzオーバーの Core 2 Duo を搭載するラップトップマシンとしては十分健闘しているがモバイルマシンとは言い難い)などの物理的問題、そして30万円以上するマシンを持ち運ぶという精神衛生上の問題などです。 自家用車通勤している人ならまだしも、モバイルできるマックは MacBook だけになると思っています。

■ MacBook Pro 第2モデル ( Core 2 Duo ) 新旧比較

 2006年11月に待望の、Intel Coreアーキテクチャ を採用した Core 2 Duo ( Merom )が搭載された 新MBPが登場しました。CPUの変更だけではなく細かい点を含め数々の改良点があるようです。

 Core 2 Duo 搭載により高速になった理由は、キャッシュ容量が2MBから倍の4MBに変更されたことと、浮動小数点演算が高速になったことです。(とはいえ、やっと PowerPC G4 に追いついた程度で、まだまだ 整数演算だけ得意な "事務処理CPU"のレッテルは貼られっぱなしのようです) まとめると「膨大な量の同じような浮動小数点演算をひたすらこなさなくてはならない」処理がもっとも高速化されると言うことです。アップルのサイト見てみると一番顕著なのが、Logic の リバーブプラグイン です。( 最近のLogicは内部処理をすべて32bit以上で処理しているためかなりのCPUパワーを必要とします ) また、ムービーのエンコードなども高速化しているようです。

 そして何よりすばらしいのが、MacBook Pro で2大問題となっていた 「ノイズ問題」(いわゆるチーチーノイズ問題モーモーノイズ問題)と「熱問題」が改善したことです。前者は新型ロジックボードと良質なインバーター回路の採用、後者は新しい高速ファンを採用することで解決が図られているようです。

○ 今後の課題・要望

○ 次世代プラットフォーム:Santa Rosa について

 Intel は セントリーノ と呼ばれた総合プラットフォーム戦略を打ち出しモバイルコンピュータ業界において支持を得ました。これは主要コンポーネントをセットにすることにより、設計が容易、小サイズ、省電力、低コスト、安定、Intel が利益を独占できる(笑)など多くのメリットを含み、また無線LANの普及に貢献しました。これは次世代プラットフォーム「Santa Rosa」にも色濃く出ており、CPU : Merom はこのプラットフォームでこそ本領を発揮すると思われます。CPUとチップセットの世代交代は約半年ずれており、今はちょうどCPUが出て、チップセットがまだ出ていない状況であり個人的にはまだ「待ち」の状態であると思います。また次世代高速無線LANである、IEEE802.11n の規格制定がどう動くかにも注目が集まっています。

○ 初期モデルの買ったユーザーは「負け組」か?

個人的には「No」であると思っています。

■ 高解像度液晶ディスプレイ選び

→ 「WUXGA 高解像度ワイド液晶ディスプレイ選び」としてページを独立しました。

■ Parallels で Windows や Linux を使う

日本語版を買ってはいけない。

■ MacBook Pro におすすめのソフトウェア

需要があったら記述。

■ 各種保護シートについて

需要があったら記述。トラックパッドカバーは付けておいた方がよいらしい。(はげるらしい)

■ キャリングバッグ・インナーケース について

需要があったら記述。

■ MacBook Pro と 外付けハードディスクについて

[ ラップトップコンピュータ に 外付け高速ストレージが必要なわけ ]

 ラップトップコンピュータ(ノートパソコン)がデスクトップコンピュータに比べパフォーマンスが落ちてしまうのは、システムバスクロック ( FSB ) の差など様々な要因がありますが、最大のボトルネックはハードディスクドライブの速度です。デスクトップが 3.5インチHDD を採用するのに対し、多くのラップトップは 格段に小さい 2.5インチのものを搭載しています。(一部のモバイルコンピュータは、これよりももっと小さい 1.8インチHDD を搭載している)

 ハードディスクが遅ければ、OSやアプリケーションの起動はもちろん遅くなります。さらにIMソフトが利用する日本語変換辞書の読み書きや、Garageband の音源ファイルのロード、フォントなどのシステムキャッシュ、各種アプリケーションのテンポラリファイル等々、ハードディスクへのアクセスが発生するたびにシステムパフォーマンスの足を引っ張ることになります。特に MacPro などに比べ多くのメインメモリを搭載できない MacBook Pro は、Photoshopなどの大量にメモリを消費するアプリケーションで 遅いHDより依存 することになりHD速度によるパフォーマンス低下は非常に大きくなります。

 これは MacBook Pro だけではなく、WIndows PC を含めたすべてのラップトップコンピュータ共通の問題ですが、仕事場で MS Word や Powerpoint ではなく、FinalCut Pro、Adobe Photoshop、Logic、ProTools HD などクリエイティブな巨大アプリケーションをパワフルに使う機会が多い Macユーザー ( PowerBook ユーザー ) は特にこの問題に直面しており、外付けの FireWire HDD を使うことによって対処してきました。

[ インターフェースの歴史 - パラレルからシリアルへ - ]

 従来の(アップル的にはレガシーと呼んでいる)高速なインターフェースの多くはデータを複数のチャネルから同期して同時に伝送するパラレル伝送方式でした。昔からマックユーザーになじみのある SCSI 、内部バスの IDE ( ATA ) 、PCI などもパラレル伝送方式のインターフェースです。(乱暴ですがピンが非常に多いインターフェースはパラレル方式と思ってよいでしょう) パラレル伝送方式の高速化は、ピンの数を増やして「同時に遅れるデータ量を増やす」か、クロックを速くして「1秒間に送る回数を増やす」という2つのアプローチがあり、具体的に SCSI はピンを25ピンから68ピンに、動作周波数を 5MHz から 80MHz ( しかもDDR ) に増や高速化してきました。

 しかしこれらの手法を推し進めてきた結果、同期を取るのが困難になり高速化が限界に達してしまいました。そこで1つのチャネルにひたすらデータを連続して流すシリアル方式に注目が集まりました。シリアル方式は同期ミスや遅延などを考えなくて良いため、容易に高速化でき、長距離伝送にも強いわけです。しかしパラレル伝送とは比べものにならない高周波数の信号を扱うため、高級な制御回路、高品質なケーブルが必要になるためコストがかかってしまうというデメリットがありましたが、近年のパーツの高品質化・低価格化でこれらの問題が取り除かれました。こうしてインターフェースの「シリアル化」の流れが始まったのです。

 このシリアル化の先頭を切ったのが、Intel が提唱した USB と、Apple Computer が提唱した FireWire ( IEEE 1394 ) でした。両者は、シリアル伝送型のインターフェースで、外部接続用の扱いやすい小さなコネクタと細いケーブルを採用し、接続するデバイスに電力供給でき、システム稼働中にデバイスの抜き差しが出来るホットプラグに対応するなどという共通点を持ちつつ、FireWireが最大 400Mbps、USBが最大12Mbps と速度に33倍の差があり、また USB のスター型接続に加え FireWire はデイジーチェーン接続、ツリー型接続ができるという相違点もありました。これらの差から、USBはWindowsにおけるシリアルポート・パラレルポート・PS/2ポート、Macにおけるシリアルポート・ADBポートから置き換わり、キーボード、マウス、プリンタなどを接続する手段となり、FireWire は SCSI の代替手段になりました。

[ でそろった高速シリアルインターフェース ]

 技術が進み、USBは 480Mbps の USB2.0、FireWire は 800Mbps の FireWire 800 と順当に高速化しました。USBは40倍と飛躍的に高速化しましたが、お世辞にも優れたインターフェースとは言えず、安定性や伝送効率、CPU負荷に問題があり期待するパフォーマンスを得られません。しかし、コストが安いこと、USB 1.1 と下位互換を持っていて、またその普及率が良いことから 映像・画像処理装置(イメージスキャナ、ビデオキャプチャなど)や、各種ストレージ( CD-ROMドライブ、HDドライブ、ZIPドライブなど)にも使われ始めました。高速なストレージや、高級な機器にのみ FireWire が採用されているのはこのためです。

 一方、これ以外のインターフェースも続々シリアル化を果たしました。ATASerial ATA ( S-ATASATAシリアルATA ) なり速度は 133MB/s. -> 375MB/s. ( SATA II の場合)に向上、また拡張用バスの PCI は、グラフィックボード専用I/Fの AGP と共に PCI Express に進化し、速度は133MB/s. -> 5GB/s. ( PCI Express x16レーン の場合 ) と大幅に向上しました。

[ eSATA 接続のススメ ]

 SATA は機器内部接続用インターフェースでしたが、これを外部接続できるように改良した「 eSATA 」という規格が登場しました。eSATA は SATA のコネクタをノイズに強く、抜けにくく改良したもので、さらにケーブルを最大2mのばすことができ、ホットプラグにも対応しています。そして、それ以外は SATA そのものであるため、eSATA は SATAと極めて高い互換性を持ちます。

 さらに、多くのハードディスクは SATA で接続されるため、eSATA インターフェースで HDDを接続すると、USBやFireWireなどへのインターフェース相互変換に伴うオーバーヘッドが発生せず、HDDの性能を100%引き出すことが出来るのです。またそのような変換機構が必要ないためコストパフォーマンスにも優れます。eSATA は、ハイエンドユーザーを始めとした一部のユーザーに広まりつつある今最も注目の次世代高速インターフェースなのです。

■ MacBook Pro + ExpressCard で 超高速 eSATA HDD を接続

 さて上記のことから、MBPに高速な外付けHDDをつなげて使えばとっても HAPPY になれるということがお分かりになったと思います。MacBook Pro には前途の PCI Express のモバイル版である「ExpressCard 34」スロットが搭載されています。 そこで、2006/12/1 に eSATA I/Fカード + HDケース + 2台のHD を購入し超高速なストレージ環境を構築しました。

eSATA用ハードウェア一式

○ 玄人志向 ExpressCard34 eSATA ( SATA2 ) インターフェースカード

eSATAカード eSATAカード eSATAカード

 MacBook Pro に対応した ExpressCard34 の eSATA I/Fカードは、RATOC REX-EX30S ( 1万円前後)・SONNET TSATAII-E342P-J(14k円前後)などがありますが、これらの半額以下の5000円弱で買える 玄人志向 SATA2E2-EC34 がメーカー非公式ながらなんとマックでも使用できるのです。なぜ動くかというと、SATA2E2-EC34 に搭載されたコントローラーチップ : SiI3132 の製造元である SiliconImage社が直々に開発・配布しているMac OS X 用ドライバが使えるからです。

 ExpressCard は、仮にも PCI-Express の一種ですから必ずMBPの電源を切ってからカードを差し込んでください。稼働中にカードを入れるとお見事にカーネルパニックを引き起こします。(当たり前ですねw)また ExpressCard には USBやFireWire などと同じくロック機構がありません。「ぷすっ」と刺すだけです。その状態でカードをさらに押すとその反発でカードが抜ける仕組みです。でも、ロック機構がないので押さなくてもそのまま引っこ抜けます。いや、むしろ引っこ抜けてしまいます。というのは、カードはちゃんと差し込まれていても非常にユルユルで、MBP本体をすこし動かしたときデスクにおいてあるコップなどにちょんとぶつかっただけすぐで外れてしまいます。すると画面には、USBメモリをあわてて抜いたときにおなじみの「いきなり取り出すな!データ破損しちゃうじゃないか!」という警告メッセージが表示されます。でもカードを差し直すとまたあっけなく認識します。このときなぜカーネルパニックにならないかは不明です。

 抜けやすいのは、ExpressCardのコネクタが緩いせいもありますが、カードが非常に出っ張っているのも原因の一つです。出っ張りはおよそ4cmもあり非常に危ないです。まあ外付けHDDを付けているときに、持ち歩きはしないので注意して使っていればいいのですが、もうちょっと何とかならないかなーとも思います・・・。さらにカードを挿入するときに、MBPのスロットカバーを傷つけてしまいました。ネットで調べてみたところ、ほとんどのユーザーが体験している「儀式」のようです・・・。

 また、SATA2E2-EC34 は、eSATA の機能である ポートマルチプライヤ に対応しています。ポートマルチプライヤとは、USBのハブにあたる装置で、1ポートのeSATAから複数のeSATAポートに増やすことができます。玄人志向から 1本のeSATAケーブルで4台のハードディスクを接続できるケース : GW3.5X4-S22万円という破格で販売されています。これをつなげば、8台のHDDをラップトップコンピュータにつなげることができます! ちなみに速度は SATA-II の速度である3.0Gbps を分配したポートで分け合うことになります。ですから1ポートに4台のHDDを接続した場合は 1台あたり 750Mbps = 94MB/sec. となり、これでもHDDの速度と比較して十分高速です。

○ CENTURY ニコイチBOX eSATA HDDケース

eSATA HDDケース eSATA HDDケース

 ハードディスクをMBPに4台も8台も付ける予定はないので、ポートマルチプライヤには対応していない最も安いHDDケースを購入しました。それは1つのボディーに2台のHDDを搭載することができる、センチュリーの「ニコイチBOX eSATA」です。8000円ですが、1台分4000円と思えばかなり安いケースです。筐体はやや丸みの帯びた継ぎ目のない極めてシンプルなアルミニウムボディーで、MBPととてもマッチします。それはいいのですが作りが非常にチープで、端はバリでガサガサしていて、そのまま引きずるとデスクに傷がつくほどです。またケーブルの位置も全く考えられていなく、無理矢理配線するといまにも断線しそうな状態に・・・。

  また内蔵ファンは動作音自体非常に静かなのですが、外ケースをはめるととたんにうるさくなります。風の通り道を塞いだことによる風切り音もありますが、シャーシが大変薄っぺらいせいか、音がなかで反響しまくっているようにも聞こえます。このケースをデスクトップにおいて、音楽や映画を見る気にはなれません・・・。しかし、冷却能力は抜群で2台のHDDを載っけてフルパワーで動かしても全く熱がこもらず、アルミニウムの筐体はむしろ冷たいです。これならば、少なくとも冬場はファンを止めても全く問題なさそうです。

○ HDD : Seagate ST3320620AS × 2

Seagate SATA HDD

 ハードディスクは昔からなんとなく Maxtorマックストア)のを愛用していたのですが、最近のものは発熱がひどいため、HITACHI/IBM ( HGST ) に浮気していました。高速で、発熱も少なく、昔はうるさかったのに、かなり静かになっているためとても気に入っています。 で、今回なぜ Seagate にしたかというと、この上記のケースとハードディスクをセットで販売している「秋葉館」(ショップオリジナルブランド「TWIN SATAN HD」として売られているが、中身はセンチュリー)が、SeagateのHDDを採用していて互換性が保証されていたためです。

 今回は2台のHDDでRAIDを構築するべく同じHDDを2台購入。1万円以上するハードディスクを1度に2台も買うのは生まれて初めてであります。

○ 夢の超高速RAIDストレージが完成!

 今回のハードディスク導入は容量不足による買い増しではなく、スピードアップが第一目標のため思い切って、RAID0ストライピング)を構築しました。ストライピングとは、2台のハードディスクを仮想的な1台のハードディスクとみなして、2台同時に読み書きを行うRAIDのことです。2台同時にデータを読み書きするためスピードが理論上2倍になります。(実際はオーバーヘッドがあり1.6倍程度になる)しかし、同時に故障率も2倍になります。というのは、RAID0で構築されたメディアは、片方のHDDが壊れただけで全データが消失してしまうためです。つまり、速度倍増・危険倍増 の諸刃の剣なわけです。ちなみにこれと全く逆に位置するのが RAID1ミラーリング)で、2台のHDDに全く同じデータを書き込むため片方のHDDが壊れてもデータを保護することができます。しかし同じデータが2つ存在するため、容量は単純に半分になります。つまり、容量半分・危険半分です。またミラーリングのオーバーヘッドにより速度も1台分よりも遅くなってしまいます。

 今回構築するハードディスクは、一時ファイル(テンポラリファイル)や、データのバックアップ、録画した映像・DVDデータの一時保管、映像エンコードのための一時ファイル保管(途中非圧縮で処理する工程があるため、映画1本で100GB近いスペースが必要になる)、Garageband や Keynote などのバカでかいテンプレートファイル など消えても致命的にならないデータばかりなので、「バックアップなしのRAID0」という最も危険なチャレンジを試みることができるのです。

 RAIDの構築は、ハードウェア(専用チップ)によるものと、ソフトウェア(OSや専用アプリケーション)によるものがありますが、Mac OS X にはOS標準のソフトウェアRAID機能があるのでそれを利用します。昔は、ソフトウェアRAIDは信頼性が低く、CPUに負担がかかるとされてきましたが、前途のとおり信頼性は要求していませんしMBPならCPU負荷もなんのそのなのです。RAIDの構築は、アプリケーション/ユーティリティ のなかにある「ディスクユーティリティ」で行います。 「RAID」タブにRAIDに使うドライブをドラッグして「作成」ボタンを押すだけです。またこのときオプションに「RAIDブロックサイズ」という項目があり、初期では32KBになっています。ヘルプには「データベースなど大量の小さなファイルにアクセスする場合は小さく、映像など大きな1つのファイルにアクセスする場合は大きくすると効率が良い」と書いてありましたが、様々なサイズで試したところデフォルトの「32K」があらゆる状況で最も高速でした。ヘタに買えない方が良いと思います。では、その速度はどのくらいかと言いますと、

Xbench 1.3 で計測 Read Write MBP内蔵 7200rpm HDD(R/W平均)
シーケンシャルアクセス 131MB/sec. ( 263 pt ) 164MB/sec. ( 268 pt ) 30.6MB/sec.
ランダムアクセス 28.16MB/sec. ( 152 pt ) 46.57MB/sec. ( 145 pt ) 18.0MB/sec.

※ カッコ内の数字は、Xbench 1.3 でのスコア点です。

 上記の通り極めて高速な結果がでました。シーケンシャルアクセスに至っては内蔵HDDの5倍近い速度がでています。それに比べランダムアクセスは2倍程度になっています。これはおそらく、ドライバが NCQネイティブコマンドキューイング) に対応していないためと思われます。というのはこのドライバは接続したHDDをなぜか「SCSIディスク」として認識します。ですので SMARTの情報を取得することもできません。 これは他社の eSATAカードも同じなため現時点では回避しようがありません。

 なんにせよ内蔵HDDを遙かにしのぐ超高速HDDが完成したのです。実際、このディスクはどんな成果をみせてくれるのでしょうか。

RAID0ディスクへの書き込み
▲ eSATA RAID0 ディスクに非圧縮HDビデオを書き出しているところ。あっけなく100MB/sec.オーバーをたたき出してしまった。

[ 非圧縮HD映像の編集 ] つい数年前にはいわゆる「パソコン」ではとても扱うことができなかった非圧縮ハイビジョン映像。ですが MBP + RAIDディスク を使ったところ、720p非圧縮ビデオ + 24bit 48KHz 2ch 非圧縮オーディオ からなるムービーをコマ落ちなく再生することができました。すごい! さすがに 1080p は上記ベンチマークのスループットを超えるためカクカクでした。

[ + GIgabitLAN ] このRAID0ディスクを OS付属のファイルサーバー機能(AFPサーバー:パーソナルファイル共有)で NASにしてみました。そしてこのNASに PowerMac G4 ( + PCI-X Gigabit Ethernet Card ) に内蔵したハードディスク2台と、iMacG5 の合計3つのストレージの間でネットワーク越しのファイルコピー を行ったところ、なんと700Mbpsをたたき出しました。つまりネットワーク経由で1080i ( D3相当 ) の非圧縮HDビデオをリアルタイム再生できるわけです。恐ろしや・・・。

[ Photoshopのテンポラリファイル置き場にする ] 以前、Photoshopで不本意ながら1億ピクセルの巨大画像をいじっていたところ、ハードディスクが断末魔のようなうめき声をずっと発していました。このときPhotoshop様はメインメモリ2GBをぺろりと平らげ、OSの仮想メモリを3GB要求し、それでも足りず自分で4GBのテンポラリファイルを作っていました。そのとき内蔵HDの空き容量が12GBしかなかったため、テンポラリファイルへのアクセスは究極のランダムアクセスになっていたに違いありません。そこで、このテンポラリファイルを RAID0ディスクにおいたらどうなるでしょうか。まずPhotoshopが使えるメインメモリ(物理メモリ)を512MBに制限して、前途の1億画素の画像をいじわるに24ビットカラーから倍の48ビットカラーに変換したのち、レイヤーのコピーとぼかしフィルタを繰り返すというイジメアクションファイルを作成しました。内蔵HDDのときに「7分27秒」かかっていた処理が、RAID0ディスクでなんと「4分21秒」と4割以上縮まったのです!! このPhotoshop (CS2) は Rosetta で動いてるため全体の動作が鈍いですが、 これがネイティブで動き処理が劇的に向上した場合、ディスクアクセスはより大きなボトルネックになるはずです。それを解消することで得られるパフォーマンスアップは図りしれません!すばらしい!!!

以上のことから、かなりお金がかかってしまったものの個人的には大変満足しています。また FireWire がついたI社やM社の安物外付けハードディスクが 320GBモデルで2万円近くするので、それを考えれば決して高くはなく、その上 FireWire400 とは比べものにならないパフォーマンスを提供してくれます。非常におすすめです。

■ 夢の7200回転/時間 高速内蔵HDのすすめ

需要があったら記述。

■ 強制的に Rosetta で アプリケーションを走らせる

 IntelMac には ご存じ、PowerPC 用アプリケーションを Intel プロセッサを搭載したマックで実行するためのトランスコードシステム「Rosettaロゼッタ)」が搭載されており、非常に多くのソフトウェア資産を引き継ぐことを可能にしました。一部の大型アプリケーションをのぞき、マック用アプリケーションのかなりが IntelMac、PowerPC Macのどちらでもネイティブに動作する「Universal Binaryユニバーサルバイナリー)」に対応しましたが、プラグインを用いるアプリケーションでは未だ互換性問題が多く残っています。

 実はホストアプリケーションがユニバーサルバイナリー化されていても、プラグインがユニバーサルバイナリーになっていないとそのプラグインは動作できないのです。つまりインテルマックでネイティブにアプリケーションを動作させるには、すべての実行ファイルが Intel バイナリを持っている必要があるのです。ただし逆にすべて Rosetta 経由で実行すればプラグインを動作させることができます。つまり以下の表の3行目から、4行目にして、PowerPCで統一しようというわけです。

ホストアプリケーション プラグイン 動作
PowerPC PowerPC Rosettaで動作。パフォーマンス低。古いソフトはこれ。
PowerPC Universal Binary ( PPC ) 全てRosettaで動作。パフォーマンス低。
Universal Binary ( Intel ) PowerPC ネイティブ動作。高速だがプラグインは読み込まれない
Universal Binary ( PPC ) PowerPC 全てRosettaで動作。パフォーマンス低いがプラグインが動く
Universal Binary ( Intel ) Universal Binary ( Intel ) すべてネイティブで動作。つまりこれが理想

アプリケーションのプロパティ

 やり方は簡単で、プラグインを使用するアプリケーションを選択して、Finder の 「ファイル」メニューの「情報を見る」(コマンド+ I ) で アプリケーションの情報を表示して、「一般情報」タブにある「Rosetta を使って開く」にチェックを入れるだけです。あとはアプリケーションを普通に開けば、PowerPC用バイナリが Rosetta 経由で実行され、PPC専用のプラグインを動作させることができます。

○ Garageband が Rosetta で開かない!

 とはいうものの、私が個人的に使っているアプリケーションやプラグインは、開発者の方々の涙ぐましい努力によりほとんどユニバーサールバイナリ化されていて、Rosettaを使用するのは Photoshop と Dreamweaver くらいになりました。しかしある日、Logic や Garagebnad などで使える Audio Units プラグインの「YMCK : Magical 8bit Plug 」というファミコンのピコピコサウンドを再現する非常に魅力的なシンセサイザープラグインを見つけたのですが、残念ながら PowerPC 専用でした。そこでプラグインをインストールし、ガレージバンドを Rosetta で起動しようと思ったら、なんと「Rosetta を使って開く」オプションがないのです。

 なぜかはわかりませんが(憶測ですが「こんな重たいアプリケーション Rosetta で使うんじゃねーよ by Apple」みたいな感じかと思います)、仕方ないので Terminal (ターミナル)を使って強制的に Rosetta 経由で走らせるしかありません。とはいってもやり方は簡単で、アプリケーション / ユーティリティ の中にある「ターミナル.app」(Terminal.app)を起動して、

/usr/libexec/oah/translate /Applications/GarageBand.app/Contents/MacOS/GarageBand

と入力してエンターするだけです。これは「translate」( = Rosetta ) に、「GarageBand」というバイナリを実行させるコマンドです。(環境変数の" $PATH " に " /usr/libexec/oah " を追加すれば以後「translate」だけで呼び出すことができます)しばらくすると Dock に Garageband のアイコンが出てきて起動します。

 さて、さきほどインストールしたプラグインですが、「トラック」メニューから「新規トラック」を選び、ソフトウェア音源トラックを作成します。そして「トラックの情報」を表示させます(ウィンドウ右下の i マーク)。「詳細」タブにある「ジェネレーター」で「Magical 8bit Plug」を選択すれば、懐かしのピコピコサウンドを鳴らすことが出来ます。( Logic の場合は I/O )

 しかし、動作はだいぶ遅くなります。これで、ソフトウェアシンセを何トラックも使って曲を作るのは無理かもしれません。またコード変換に伴うCPU負荷や遅延があるので、マイクやギターなどからリアルタイムレコーディンは インテルバイナリで行うほうが良いでしょう。(ふつうにアイコンをダブルクリックすれば Intel Binary で実行されます )こればかりは、ソフトウェア開発者にユニバーサールバイナリ化してもらう他に解決策はありません。応援しましょう。

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